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イタリアの郵便局で、待ち時間が長くて対応が遅い3つの理由

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こんにちは。イタリアの郵便局(ポステ・イタリアーネ: Poste Italiane)が大好きなほのかです。よく、イタリア在住の日本人や日本に住んでいたことがあるイタリア人から「なぜ、日本の郵便局は待ち時間が少なく、すぐに終わるのに、イタリアの郵便局ではこんなにも待たされるのか?」という質問を受けることがあります。

しかし、これはただ単にイタリアの郵便局の素晴らしいサービスについて知らないからである場合が圧倒的に多いのです。

今回は、どうしてイタリアの郵便局では待ち時間が長くなってしまい、対応までに時間がかかってしまうのかを解説していきます。

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理由1つめ: 街が小さいから

最初に、この素晴らしい画像を紹介します。

以下、翻訳します。

組織性がゼロ。街の人が知り合いだから、たくさんおしゃべりをする。待ち時間が長い。

Sabrina Puntoniさん

まるで映画のような光景ですね!

小さい街に行けば行くほど、郵便局での待ち時間は長くなります。それは、街の人をよく知っていて、「最近どう?」とか「家族はどうしてる?」とか、「仕事は順調?」などと、郵便局の人がお客さんに話しかけてくれたり、もしくはお客さんが郵便局の人を知っているので、話しかけたりするからなんです!

このような傾向は、南に行けば行くほど強くなります。北イタリアの人は南イタリアの人よりも冷淡で事務的だといわれます。そのような様子をコミカルに描いた映画が、benvenuti al sud(南イタリアへようこそ)という映画なのです。この映画では(実在しない)ポステ・イタリアーネが出てくるので、オタクはみんな喜んで見ます!

聖地巡礼をしたい方のために、この郵便局に関する情報を貼っておきます。

理由2つめ: 最高のおもてなしを提供するため

ひとりひとりに心をこめた対応をするとき、もしくはできる限りの最高のおもてなしを提供したいと思うとき、どうしても対応までには時間がかかってしまいます。

具体的に、イタリアの郵便局ではどのような素晴らしいおもてなしが受けられるのでしょうか?

最初に書いた通り、従業員とお客さんの間で行われる心のこもった会話をするのが一番の理由でしょう。

また、話はそれますが、イタリアの郵便局は郵便事業以外にも素晴らしいサービスを提供しています。そのことについて書いたのが、こちらです。

自分の投稿ですが、イタリア語で書いているため、日本語に訳します。

Quoraユーザー: 小包を送った後に郵便局員(un’addetta delle Poste)が、自動車保険(un’assicurazione auto)が必要かどうか聞いてくるのは普通のことですか?
私: それはPoste Italianeが様々な活動で成功し、イタリア人から広く熱狂的な支持を得ていることの証明ですね。残念ながら私は車を持っていないので、自動車保険に加入することはできませんが、いつか必ずPoste Italianeの自動車保険に加入します。ここで約束します。彼らが勧める理由は、提供するサービスに自信があるからです。自分たちのサービスの質に自信がなければ、間違いなく勧めないでしょう。勧めてくれた人(郵便局員)がとても良い経験をしたのかもしれませんね。

ちなみにQuoraとはヤフー知恵袋に相当する質問投稿サイトです。イタリアでは日本よりもよく使われています。

なお、ポステ・イタリアーネは自動車保険も発売しています!

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イタリアの郵便局が提供する素晴らしいおもてなしについては、こちらにも書いています。

理由3つめ: 従業員の健康を守るため

会社にとって重要なことのひとつは、従業員(dipendenti)の健康です。身体的及び精神的な健康を保つためには、適切な休息が必要です。

ここで、また私のFacebookからの投稿を引用します。

訳はこうなります。

“ミラノのViale Suzzaniにある郵便局は素晴らしいです。
午後7時5分にに閉まります。
午後6時10分に私が到着すると、人々は外で整然とコロナ対策の順番を待っている(※イタリアでは新型コロナウイルスの影響により、一度に建物の中に入れる人の数を制限している)。
午後6時40分、ドアの向こうで従業員が「もう人はいらないから帰ってくれ」と声をかけてきた。
単純に非難されるべき。これが公共のサービスなのか?”

私ならこう答えます(※実際には返信していません)。(中略)ドアを閉めないと、従業員は夜中まで働かなければならない。このような優れたサービスでみんなに愛されているのが「Poste Italiane」です。 もし、Poste Italianeがそのような質の高いサービスをしないのであれば、郵便事業を行う別の会社が生まれ、皆がそこに行くでしょう。とにかく、本題に入りましょう。もし彼らが働きすぎてしまったら、過労死も起きてしまいます。働きすぎることは、心身ともに健康を害します。日本人がイタリアを好きなのは、仕事の質が高いからであり、イタリア人の生活は仕事とプライベートのバランスが取れているからです。その点、日本人は、仕事とプライベートの境目がありません。とにかく、私の言ったことを理解してくれましたか?

従業員の健康を守り、働きすぎや過労死を防止するために、イタリアの郵便局は全力を尽くしているのです。

ちなみに、「過労死」はイタリア語でもkaroshiと言います。不名誉な日本語が世界に広まってしまいましたね。逆に言えば、過労死に相当する概念がそれまでイタリアにはなかったということでもあるのです。このように「もう仕事は終わりだ。これからの時間は思いっきり遊ぼう!」とでも言える、イタリア人のワークライフバランスへの考え方には尊敬します。

イタリア人に対するエスニックジョークあるいは皮肉として、「この民族は始業時間は守らないが、終業時間だけは絶対に守る。日本人はその逆だ」という言葉がありますが、まさにそのとおりですね。

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