こんにちは。翻訳者として働くまでに、たくさんの単語を覚えました。そして、現在もまだまだ知らない単語があります。今回は、外国語の単語の効率的な学び方について書いていきます。
単語帳の選び方
まず、単語集を用意します。日本で手に入る本として、英語なら「システム英単語」や「でる順パス単」がお勧めです。イタリア語なら「使えるイタリア語3700」がお勧めです。単語集は自分のレベルにあったものを選ぶ必要があります。書店で立ち読みして、知っている単語が3割以上5割以下のものが望ましいでしょう。あまりにも知らない単語が多いということは、その単語帳はあなたにとって難しすぎるということです。逆に例えば80パーセントの単語を知っているということは、その単語帳はあなたにとって簡単すぎるという意味です。そのため、必ず単語帳は書店で実際に見て選ぶことを強くお勧めします。
必要なのは単語集とノート
単語帳とノートを用意します。ノートは5mm方眼や罫線など、好きなもので構いません。ノートに半分線を引きます。線は実際に引かなくても、「だいたいここが半分だ」と思っている程度でも構いません。線の左側にそれぞれ外国語の単語と日本語訳を書き、線の右側にも別の単語と訳を書きます。とにかく、丁寧なノートを作るのではなく、ひたすら書くイメージで、少しの時間で多くの単語に触れられるようにすることが理想です。筆記用具は、シャープペンシルでもボールペンでも万年筆でも構いません。書きやすいものが良いでしょう。同じ単語を5回書くなどの方法は、正直不要です。
ノートに書く単語の選び方
ノートに書く外国語の単語の選び方は、シンプルなルールに従うだけです。単語の訳を隠して、2秒以内にその訳が思いつかなかったら、その単語をノートに書くことにしてください。そうするとノートには「あなたがすぐに意味を思い出せなかった単語」の一覧ができるのです。知っている単語を書く必要は全くありません。それは単にスペースと時間の無駄です。
ノートには単語と訳以外書くな
必要なのは「appleという英語ががりんごという日本語の単語に対応していて、りんごという日本語の単語がappleという英語に対応している」という情報だけです。英語でappleの意味を調べたいのなら、その都度インターネットなどで調べればよいのです。例えばappleという単語にほかの意味があるとしても、それはその都度単語帳を開いて確認すれば良いのです。例えば誰かに「appleの意味を答えろ」と言われたときに「みかんです」と言わずに「りんごです」と答えられるようにすること、それが最重要課題です。それ以外の情報は不要なのです。ノートはとにかくシンプルにすべきです。
人間は忘れる生き物
「一度書いただけでは覚えられない」というあなたのクレームが来るのが目に見えるようです。しかし、私は「一度しかノートを開くな」とは言っていません。単語帳の中から全ての必要な単語をノートに書き終わったら、単語帳は基本的に使う必要がありません。細かい用例や例文やほかの意味などを見る際に使うのみです。
ノートを最低でも1日3回見直して、外国語の単語だけを見て訳を隠して、「appleの意味は何だろう」と自分に問いかけてください。2秒以内に「りんご」と答えられれば完璧です。私達は大切なこともそうでないことも忘れてしまいます。そうでないと生きていきないのです。たとえばあなたが5歳の誕生日にどんなケーキを食べたかなんて覚えていたら、脳のメモリーはあっという間に一杯になってしまいます。しかし、あなたにとってそのケーキが必要な記憶ならば、それを覚えている必要があると脳に伝える必要があります。その手段はメモをとってそれを時々見返すことです。単語を覚えるのもこの方法が応用できます。
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