こんにちは。ほのかです。
今日は「行ってはいけない精神科」「セカンドオピニオンを検討したほうが良い精神科」について紹介します。
薬を10種類以上出す精神科
精神科に限らず、薬には副作用があります。その副作用をまた別の薬で抑えていると、薬の量がどうしても増えてしまいます。
そのため、多剤併用(たくさんの薬を同時に使う治療法)は、グローバルスタンダードではなくなってきています。
たとえばある薬がアカシジアを起こすためそれを止める別の薬を出し、ある薬の副作用で吐き気がすると吐き気止めを服用するなど、蟻地獄に陥ってしまいます。
そのため、薬の種類が増えてきたら「イエローカード」です。
しかし、精神科の薬以外の薬を併用している場合はこれに含みません。たとえば、逆流性食道炎と精神科の薬では効き目が違うので、それを合わせて10種類以上になっても問題はさほど大きいものではありません。あくまで精神科で出される薬の量が増えた場合に注意をする必要があります。
薬を限度量以上出す精神科
薬には限度があります。たとえば1日1回で良い薬を1日3回飲んだ場合、血中濃度などに影響を残します。限度量を超えて飲んでも効果は期待できないどころか、副作用のほうが多くなります。
限度量はインターネットで簡単に調べることができます。
そのため、それを明らかに超えている場合は、注意が必要です。
また、ベンゾジアゼピン系の薬ならジアゼパム換算などがありますが、たとえば強い薬(リボトリールなど)を飲んでいる場合は、量が少なくてもかなりの量を実際は服用していることになります。
ベンゾジアゼピン系の薬(睡眠薬、抗不安薬などに使われます)を飲んでいる場合はジアゼパム換算を頭に入れておきましょう。

この表は、ジアゼパム5mgがその薬でどれくらいに相当するかを示したものです。リボトリールはクロナゼパムに分類されますから、表からジアゼパム5mgはクロナゼパム0.25mgに相当するとわかります。デパス(エチゾラム)は1.5なので、ジアゼパム5mgはエチゾラム1.5mgに相当するとわかります。つまり、同じ量の薬を飲んだらリボトリール→ジアゼパム→エチゾラムの順で効くようになるということです。
最初にベンゾジアゼピン系の薬を処方する場合、ジアゼパム換算の値が少ない薬を出す精神科のほうが良心的といえます。それで効かなかった場合は、限度量までは増やしても良いのですから、いきなり強い薬を出すと副作用が酷くなります。
一度に4種類以上の薬を新規に出す精神科
薬を一度に変えてしまうと、どの薬の影響でその作用が出て、副作用が出ているのかがわかりにくくなります。
また、強い薬を一気に減らしてしまうと、離脱症状という深刻な症状が現れることがあります。
離脱症状は多岐にわたる症状が起き、それが副作用なのか離脱症状なのかそれとも原疾患なのかがわからなくなります。
たとえば頭痛がしているときに、薬を減薬中だった場合、その離脱症状なのか、風邪なのか、別の薬の副作用なのかがすぐにはわからなくなるのですが、そうすると初動が遅れてしまい、手遅れになる頭痛だった場合(たとえば緑内障の急性発作)、大変なことになります。
同じ効果の薬を多数出す精神科
数種類の眠剤を服用している場合も注意が必要です。これは眠剤だけに限りませんが、薬を処方する際の大原則は「1種類の薬を、1つの症状について出す」ことです。不眠症の場合、たとえばベルソムラは眠剤として、クロチアゼパム(リーゼ)は抗不安薬として出す、などが理想的な出し方です。
2種類程度であれば精神科の臨床ではよく行われることですし、相乗効果が期待できる場合もあります。
ただ、3種類以上の同じ効果の薬(抗不安薬、眠剤など)を出されている場合は、セカンドオピニオンを考えたほうが良いでしょう。
3か月分以上の向精神薬を一気に出す精神科
向精神薬(精神科のおくすり)をオーバードーズ(過剰な服薬)する恐れがあったり、転売される恐れがあったりするので、一度に多数の薬を出すことは精神科では特に避けたほうが良いです。
実際の方法は言いませんし、私は関与していませんが、私も向精神薬の転売現場をネット上で見つけたことがあります。いまは誰でも簡単に向精神薬を転売できる時代なのです。向精神薬を買う人は、主にオーバードーズが目的です。もしくは親が精神科に連れて行ってくれない未成年者が眠剤を欲しがるといった側面もあります。
まともな精神科では、薬を大量には出しません。それは万が一薬が合わなかった場合に、薬が無駄になることを避けるためです。なにより診療報酬に関わる大問題です。
薬を一度に大量に減量する精神科
薬を一気に減量すると、離脱症状を引き起こします。
そのため、たとえば「8種類薬を飲んでいたけれど、全部中止された」といった事例において、医師は間違いなく離脱症状が起きることを予測しなければなりません。
そのため、減薬は医師の治療のもとで、ゆっくり行わなければならないのです。
離脱症状を何度も起こしてしまうと、どんどんその程度はひどくなります。
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