1 入学試験
イタリアの大学には入学試験がありません。入学試験を設けているのは、ごく一部の学部(医学部など)です。日本の場合は、全ての大学が入学試験を設けています。そのため、日本の学生が生涯で一番勉強するのは高校3年生で、大学受験のためなのです。イタリアの場合は、その時期、つまり高校5年生の時期に、高校卒業試験があり、それに向けて必死に勉強しているのです。高校卒業試験の点数が低い場合、もし高校卒業後すぐに就職するとしても、応募できる職種が限られているのです。イタリアの高校は5年間、日本は3年間です。日本の高校に入学するためには入学試験があります。イタリアの場合、高校の入学試験はありません。
2 大学の数
イタリアの場合、「ピサで勉強している」ことと「ピサ大学で勉強している」ことは同義です。つまり、1つの街に1つの国立大学のみが存在しているという街がイタリアにはとても多いのです。日本の場合、「大阪で勉強している」ことと「大阪大学(Osaka University)で勉強している」ことは全く違います。後者は大阪で一番優秀な国立大学です。それ以外にも大阪には約50の大学があります。私は「優秀な大学」と書きましたが、これはつまり、入学試験が一番難しい大学であるという意味です。
3 大学の期間
イタリアの場合、大学は3年間です。しかし、卒業には厳しい条件があるため、4年や5年勉強する学生も多いのです。日本の場合、大学は4年間です。入学が厳しいぶん、卒業はイタリアと比較すれば容易です。
4 単位(CFU)と試験
イタリアの大学ではCFU日本では単位と呼ぶものを取ることにより、卒業に近づきます。しかし、イタリアの場合は全員が決められた同じ授業を受け、全てのCFUを集めないと卒業できないのです(つまり、全ての授業を必ず受講する必要があり、全ての試験に必ず合格する必要があります)。しかし、日本の場合は、好きな授業を選ぶことができ、単位は一定以上取れば卒業できるのです。そのため、いくつかの試験に合格しなくても、単位の合計量が一定以上であれば、卒業できるのです。
5 授業の出席
イタリアの場合は、全ての授業に必ず出席する必要はありません。極端なことを言えば、一度も大学に行かなくても良いのです。しかし、試験には必ず合格する必要があります。日本の場合は、全ての授業に出席することが望ましく、出席しているだけで一定の成績を試験時に与えてくれる仕組みもあります。日本の学生にとって、授業に出席するということは、授業に対して、自分の関心や意欲や態度を示す絶好の機会なのです。イタリアの場合は、例えば前の年度に不合格だったが内容をよく理解している場合は、授業に出席する必要がありません。試験で合格することこそ全てなのです。
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